朝美絢エピソード：あーさ先輩が友人だったならきっと愉快

朝美絢というタカラジェンヌがもしお友達だったら、美しさが邪魔にはなるものの、すごく愉快なんじゃないか、と思います。別に入れなくてもいいところに冗談を挟んでくるテクニックを駆使する。気配りがさりげなく、でも愛に溢れてる。

2021年8月号「歌劇」に掲載された朝美絢氏から美園さくら嬢へのはなむけの言葉が良い例です。あーさらしい！と思って微笑ましく読みました。その言葉は、ちょうど良い温度感で始まります。

「垢ぬけない少女が今やブロンドロングヘアーが素晴らしく似合う女性に…どんどん洗練されていくさくらの姿に感動しつつも、私も頑張らなければと励みになっていました」

それだけで何の過不足もないのに、あーさこと朝美絢先輩はそんな送る言葉に満足しないのであった。こう続けます。↓

「あ、ブロンドロングヘアーにはならないから安心してね」😉

朝美砲が弾ける音が聞こえたね。クラシックな、お手紙でよく使われるボケのパターン。あ、ｘｘｘｘだから、お忘れなく、エヘヘ、みたいなやつ。朝美先輩、堅苦しくならないように気使ってくださったのかしら❓

あさあり対談

朝美絢・暁千星の95期・98期並びをこよなく愛していたわたし。2017年にあーさが月組から去ったときは寂しさより期待感のほうが大きかったです。

あーさくらいの逸材をどこにどう投入するか、ありちゃんこと暁千星のような逸材をどう育てるか、これらの注意点が解決された感じがしました。雪組に組み替えになって4年で、93期のトップ彩風咲奈氏と並走する2番手朝美絢という無理がない地点に着地。月組でのありちゃんの成長も著しい。

そんなときに、男役10年目のありちゃんがあーさをゲストに迎えて行われた宝塚GRAPH2021年11月号での「Especial Time」対談。

以前からこのおふたりの言葉のセンスに注目していたのですが、期待を裏切らない内容でした！

まず驚いたのが、朝美氏のありちゃんに対する洞察の鋭さ。ありちゃんは下級生の頃は、自他ともに認めるお芝居オンチみたいな側面があって、「とにかくよく怒られてたね。怒られてない公演がないんじゃない？」と朝美氏。

この発言はありちゃんの成長を際立たせる効果がありますね。「大きくやらかすのに飄々としてみえるんだよね」と分析。そう見えるだけで、実際は努力を惜しまない弟キャラとなって皆に可愛がられた、という説明でフォローしたあと、最初の朝美砲！

「下級生に聞いたら、今はアニキキャラらしいけどっ！」

朝美さん、ありちゃんを可愛く責め立てる。

さらに、「アニキな一面を私も見てみたいと思いつつ（笑）、舞台は色気のある男役さんに成長されて」と称えてあげます。これはありちゃん嬉しかったでしょうね。

朝美氏の自己分析も鋭い。

「私も下級生の時は、埋もれたくないという思いが強く、負けん気も強かったからギスギスしていたところがあったんだけど…」

朝美氏の負けん気強い説は、醸す雰囲気から伝わってきたときがぽつんぽつんとあって、その度に、あのお顔と真逆のものを抱えている可能性がほんの少しよぎる瞬間はあったのよね。あれで清らかな人だったら出来すぎ、とばかりに。でも、この冷静な自己分析を読むと、実際はまんま清らかな人だということがわかります。

男役の包容力に逆行するとご本人が思われたギスギス時代を経た朝美氏は、「人生を楽しんでいる魅力的な人になろう」と思ったそうで。その一環として、ありちゃんに頑張って話しかけていたときもあったのだとか。

「でも無理してるから話が広がらなくて、家で反省してた。”ありちゃんを楽しませられなかった…”って(笑）」こんな風に下の子へ気を配る先輩って、、素敵すぎ。😂😂😂

対談中盤の話題は、おふたりが互いの活躍を気にかけながらも、楽屋挨拶などができていなかったことに移ります。

「朝美さんが月組の稽古場などに来られた時は、”私は誰より朝美さんと沢山いろんなことをしてきたんだぞ！”という思いが強くて。（皆さんとは）ちょっと違う、みたいな…なんかすみません」とありちゃん。気軽に挨拶できない気持ちもわかるし、普通の生徒さんと同じように寄っていけない気持もわかるなーー。

雪組でご活躍ですね、ありちゃんもね、みたいな会話で済む関係性ではありません！この対談で語られているだけでも、「ルパン -ARSÈNE LUPIN-」の新人公演、二人でバージョンを分け合った「A-EN」公演での苦労、「グランドホテル」での役替わりなど、濃い体験ばかり。

そして。。。この対談の最後に、決定打となる朝美砲が放たれることになります。

「カモーン！！」

↑↑「お話ができて嬉しかったです。これを機にもっと遠慮せず…いきたいと思います」とありちゃんが述べた締めの言葉に対する反応でした！！！

このカモーン！！💛💛💛を読んだときに、冒頭の「あ、ブロンドロングヘアーにはならないから安心してね」が頭に浮かんで、朝美絢最強！ってなりました。