朝美絢さんという宝塚の人が気になるけれども、どの作品を見たらよいのか(もしくは見せるのが)適切と考えるか、そんなTwitter上での疑問に、即座に答えにいきたい気持ちは高まる。ねえ、ねえ、これもこれも、見て!と言いたい。朝美絢のあるあるを言いたい。でも音声で語るとかならいいかもだけど、短い文章にしてしまうと誤解を生みそう。
そこで、Q&A風にしておとどけします!おとどけすることで朝美絢の魅力を整理したいと思います。

朝美絢さんの美しさが気になっているが観劇までは至っていない人がいます。何を見せるのがよいの?

そうですねー、朝美絢の魅力は、虚勢を張っているけれど、根はナイーブな青年のような役で最大化されると思っています。そういう役柄で登場される作品をお勧めします。
あとは、制服などのカチっとした服装で短髪のほうが宝塚男役の醍醐味が堪能できます。髪色に関しては、黒髪の人として話題になったこともある朝美氏ですが、少し髪色の明るい状態で舞台に立たれる様子がちょうど良い具合かと。
そういう意味で、2019年「壬生義士伝」、2019年「はばたけ黄金の翼よ」、2020年「ONCE UPON A TIONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンスアポンアタイムインアメリカ)」は、ちょんまげ/黒髪短髪、金髪長髪、女性役で金髪かつら、と当てはまらないんですー。2021年「CITY HUNTER」なんかアメリカ人役ですしね。
なぜこんなことを言うかというと、スカイステージで放送された2020年「炎のボレロ」を数回見たあとに、2022年3月号の歌劇に掲載されたあーさの金髪短髪写真というのが話題になるという事件が起こりました。
まじまじとその一枚の話題沸騰写真を見ていて、編集Jが好きなあーさ登場作品は短髪金髪だから良かったんだっけな?と思い、数日考えてみたら、そのお写真の醸す雰囲気なのだ、という結論に至り。。。
つまり、虚勢を張るとか、やせ我慢、が似合うのが朝美絢という男役なの。内に儚いものを秘めているナイーブな青年を演じたらピカイチね。編集Jの好きな朝美絢登場作品はすべて、そういう役です。
明るく前向きな役、もしくは単なる悪役とか、影がある役じゃなくて、一見ぶっきらぼうなんだけど根は優しかったり、複雑なものを抱えているのに、表面上は隠している役が合う!だからそういう役で登場している作品が好きなのねー、と気付きました。
その最たる例が、2015年「Bandito(バンディート)-義賊 サルヴァトーレ・ジュリアーノ-」におけるピショッタ役です。
主人公のジュリアーノに近い立場の仲間でありながら、図らずも裏切るという展開。他の仲間とはちょっと違う心の弱さみたいなものが垣間見えるし、裏切ってしまった罪悪感を抱え苦しむ様子が美しい。登場時から終演時のお辞儀のときまで、ちょっとした曲者として舞台に立つ役ですが、ちゃんとそうなっています。それがとても魅力的。
2016年「アーサー王伝説」でのランスロット役においては、王妃グィネヴィアへの愛とアーサー王への忠誠心のあいだで揺れ動く気持ちを巧みに表現。愛を誓うときは大胆に力強く、王の前では打ちひしがれる朝美絢は儚くて美しい!
もう1作品好きなのが、あーさが月組を去る前に出演した、2017年博多座公演「長崎しぐれ坂」です。後だしじゃんけんでなく、映像を拝見してすぐに、あーさの舘岡が巧みすぎて印象に残りました。月組生として最後の出演ということで、やはりこのあたりから安定のパフォーマンス。
ということで、個人的にあーさのお芝居はこういう複雑な役で堪能したい、ということを語ってみました。
ではショーのほうは、というと、、、ショーでは歌ですね。あーさには思いっきりキザって歌っていただきたい。
前述の「ワンス」は一本ものであるためショーがありませんが、「壬生」も「はばたけ」も同じショー「Music Revolution!」がついております。さらに、このショーは全国ツアーとして企画された「炎のボレロ」と一緒に「Music Revolution! -New Spirit-」として装いも新たに上演されました。
つまり、どのミューレボにも朝美氏は出演しているのですが、この第3弾ミューレボは、朝美氏の出番が比較的多く、あーさ学習履修科目としておすすめ!
「炎のボレロ」に登場する朝美絢氏の場面はそれほど多くないのですが、全国ツアー用ということで組の約半分の人数で、ひとりひとりがより目立つこともあり、「炎のボレロ/Music Revolution! -New Spirit-」の円盤がおすすめなのです。
(いまどきブルーレイの貸し借りなんてナンセンス。貸す人がプレイヤーを持っているとは限らないし、と言われたことがあったのですが、円盤ってブックレットついてるし、手軽で合理的な布教ツールだと思います。。。)
「炎のボレロ」は、数々のザ・宝塚な作品を生み出した柴田侑宏・寺田瀧雄タッグの作品。初演が1988年で、32年振りの再演だったのだとか。
この作品であーさが演じたのは、フランス軍将校ジェラールでした。急に登場してちょっと拍子抜けするのですが、恋人役を演じた彩みちる嬢との絡みが微笑ましい。全朝美の民に彩みちるちゃんになりたいと思わせる作品です。
同じ柴田侑宏・寺田瀧雄タッグ作品で同じくスパニッシュ調な作品である1976年初演の「バレンシアの熱い花」のほうは名曲「瞳の中の宝石」を生んだこともあって再演回数が多いです。比べてしまうと「炎のボレロ」には少し派手さが不足してるかなー。

はあ、そうなんですね。初主演とかはどう?おさえておくべきかしら?

全ての出演作を網羅して朝美絢の軌跡を追うことができればベストですよね!全て。でも、朝美絢氏の新人公演初主演は、2014年「PUCK(パック)」で、妖精の役だったし、バウ初主演の2018年「義経妖狐夢幻桜(よしつねようこむげんざくら)」は時代ファンタジーものであるため、好みが分れるところです。心の奥底に何かを抱える役、として見ていくとそれほど数は多くはないんですよ。
ダブル主演の2015年「A-EN(エイエン)」は、ツンデレ男子の役ではあるけど、ストレートな優しさがメインだし、この頃は雪組での朝美絢氏に比べればお歌が発展途上。
発展と言えば、これから朝美氏は自己ベストを更新していくことが予想されるので、今後の活躍に期待、と言ったところです!ただ、どれくらいこじれた役がくるかは全く未知ですが。

こじれた役がよっぽど好きなんですね。今日は長々とありがとうございました。「炎のボレロ」ですね。覚えておきます。
編集後記:
あさみんさん、ちょっと引いてましたね。😅


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