読売新聞文化部発「ポップスタイル」ブログによる読者投票企画:宝塚2021最優秀作品賞・最優秀スター賞、って面白い企画ですね。というのも、投票数が約600と、バラけず少なすぎないちょうど良い数。掲載されたコメントのチョイスと傾向のまとめ方が良い結果発表でした。
最優秀に選ばれた作品が、上田久美子作の桜嵐記(次点が「銀ちゃんの恋」)で、最優秀スター賞は、珠城りょう(次点が柚香光)。これは、作品とスターの相乗効果です。「桜嵐記」と「元禄バロックロック」とそれぞれの出演者が相まって観客の心に深く残ったことがわかります。
お名前が挙げられている方々のなかでも、一番若手である飛龍つかさ氏は、単独でも素晴らしいジェンヌさんですけど、「銀ちゃんの恋」での好演ぶりにより、作品とともに飛龍つかさここにあり!という印象を残した感が伝わってきます。
最優秀作品に桜嵐記が選ばれたのには、作品自体の良さもさることながら、その他の要素とカッチリはまった総合力の優勝みたいな意味合いが強いのでは?
桜吹雪舞う悲恋&合戦スペクタクルというのは、目新しいモチーフではないけど、主人公の人生哲学に焦点を絞り続ける明瞭さのなかに様式美と軽快さが組み込まれていて、悲しいだけでない涙が流せた作品でした。というのも、雪組さんの「CITY HUNTER」なんか大好評だったけれど、作品のテーマゆえに名作に数えられないだろうなー、と思っていたところだったのです。あとはすごいファンタジーだと夢物語になっちゃって、ぶっ飛んでいて楽しかったね、で終わってしまう。桜嵐記は、出演者の顔ぶれから珠城りょうの退団公演として書かれたことまで、全てが整った作品だった、ということかと。
最優秀スターが珠城りょう氏だったということについては、、やっぱ珠さますごいじゃん!という気はありません。個人的には桜嵐記と珠さまへの評価に完全同意ですけど、順位的なことは重要じゃない。これはひとえに2021年に頂点に達したそれまでの珠さまの功労へのファンの想いの表れ。
内にあるものがほとばしる系の作品や人が選ばれたのが2021年なのでしょう。
珠さまや柚香氏は、ほとばしり系ジェンヌさん。(個人的意見をついでに言ってしまうと、彩風咲奈さまの歌とダンス、礼真琴さまの歌とダンス、真風涼帆さまの歌と醸すスマートさ、どれもこれも奇跡だと思う。オンリーワンの世界なので、投票するということや結果よりもファンの意見がすっきりとまとめられている点に注目)
珠城りょう氏に関して、「●●年の宝塚歴で、最高、と称された方は他にも何人もいらっしゃいました」と書かれています。この点が浮き彫りになって良かった~!と思います。ブログを書き始めてからずっと思っていたことなので。
珠城さんはトップ就任直前直後からセンターに立つオーラがありましたが、それでも認めない人からしたらただの研9の生徒だったわけで。。。自分が良いと思っているジェンヌさんの魅力を声高に叫んでもうるさがられるだけですけど、こういう意見があることくらいは叫んでおきたい。
宝塚には●0年来のファンという方々がいらっしゃって、その方々がさまざまな作品や生徒さんを見てきて、新しいタイプのスターだと感じたり、逆に宝塚らしいと感じる感性は確かなものだと思います。
たとえ作品がそれほど良くなかったとしても、魅力があふれるスターさんなら作品力を補えるし、こういう演じ方するのか、とか思わせてくれる、スターさんの魅力の根源とも言うべき「中身」はとっても重要。
あと、コメントを読んでいて思ったのは、舞台には人となりや努力が全部出るため、ファンの方々がそれらを全部感じ取っているということですね。素の真面目さ、温かくスケールが大きい、ポジティブな前進力……珠城りょうのこういうところが好き、を超えた敬愛を感じます。
編集Jも、こんな人が存在するんだなー、とか、王を演じさせたくなるのわかるよなー、とかは思うけど、これらのコメントのように的確に表現できません。
それから注目なのは、「銀ちゃんの恋」ですね。「銀ちゃんの恋」というお話自体のイメージが私の中でガラッと変わった、とまでコメントで言われている、水美舞斗&飛龍つかさ&星空美咲のトリデンテの力。スカイステージ放送時(放送されますよね?)に、ぜひ正座して心して見たいと思います!😃😃😃
ちなみに、大阪毎日文化センターの宝塚歌劇講座という講座の受講生の方々が投票する「宝塚グランプリ」というのがあって、2017年の作品賞は、雪組さんの「幕末太陽伝」でした。
「もとになった川島雄三監督の同名映画の世界観はそのまま、小柳奈穂子氏が、ほどよくアクを除いて品よく舞台化、宝塚に新たなジャンルを切り開いた画期的な作品だが、主人公は居残り佐平次というこれまでの宝塚には考えられなかった役どころ。宝塚の舞台とは相反した世界観を描いていただけに、ここまで受け入れらるとは実際のところ予想外だった。当初は、三銃士を宝塚らしいユニークな視点で描いた『All for One』やロマノフ王朝の終末期をスケール感豊かに描いた『神々の土地』の一騎打ちではないかと予想していたのだが、受講生のみなさんの眼力はさすがだった。ちなみに次点は、『神々の土地』だった」という講評とともにブログに掲載されています。
2017年の宙組公演「神々の土地〜ロマノフたちの黄昏〜」に関して、とっても情感のある作品で心に沁みたけども、、この講座の受講生の方々もそう思っていたのね、とちょっと安心した思い出があります。
忘れがちだけれど「神々の大地」も上田久美子先生の作品。ちょっとすごすぎじゃない?🤔🤔🤔


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