エリザベート、ロミオとジュリエット、スカーレット・ピンパーネルは、宝塚歌劇団の財産。これらは、宝塚が日本で初上演したミュージカルで不定期に再演がある作品で、この3作を日本に持ってきた劇団の功績は大きい!
興味深いことに、オーストリア、イタリア、主にフランス(ちょびっとイギリス)と設定国が違う、オリジナル言語も、ドイツ語、フランス語、英語、と違う。
これら全部日本語にして、日本人の女性、そして日本人の観客が違和感なく鑑賞している、という事実が素晴らしい!
違和感なく、と言えるほどなので、普段は全く考えないのです。よく考えてみたら、わたしたちしゃべる言葉さえバラバラじゃないの!と思った、いまさら。
海外ドラマに慣れ親しんだ民、さまざまなカタカナ語を駆使する民である日本人と、海外ミュージカルの親和性はとても高いと言えます。
おさらいしておくと、エリザベートは、1996年初演、直近の2018年月組での再演が10回目でした。ロミオとジュリエットは、2010年初演で、直近2021年星組公演で5回目。スカーレット・ピンパーネルは、2008年初演、直近は2017年星組公演で、3回目。
10ー5ー3。この流れでいくと、やっとこさ3回目のスカピンにまだ再演のチャンスがあり得そうな気もしますが、どうでしょうか。
宝塚作品の入り口として、翻訳ものが相応しいか、は置いておいて、最初に見るならば、間違いない選択です。誰かが入り口に立ったとき、どんな作品を薦めるのがいいかしら?と自問して、無難なところを狙うと、結局エリザ、ロミジュリ、スカピンあたりに落ち着いてしまいます。1) 誰もが共感できそうで、2) 楽曲が素敵で、3) 衣装が素敵で、4) 展開が早い、を網羅しているから。
1) 誰もが共感=親子間や夫婦間の問題を想起させて普遍的 2) 楽曲が素敵=さまざまな心情を反映し、耳に残るメロディーたちが適所で歌われる 3) 衣装が素敵=強いコスチューム性&コンセプトを服に落とし込んだデザイン 4) 展開が早い=場面転換がスムーズで、短めのセリフで物語が紡がれる
もちろん人の好みは多様なので、何がどう刺さるか、は予測できないし、趣向を推し測るのは不可能に近いです。例えば、アニメ声の娘役さんが苦手、と思う人もいれば、アニメ声の娘役さんがツボ、という両極端の感性が存在しますからね。(これは実体験)
有川ひろさん、ひろしさんでなく
わたし岡田准一氏のアクションものが好物なので、2013年公開の映画「図書館戦争 LIBRARY WARS」と2015年公開の「図書館戦争 -THE LAST MISSION-」を見たときに、岡田氏のアクションに目を奪われつつ、なりよりも物語にとても感動しました。感心のほうが大きいかな。勢いで関東図書隊キーホルダーみたいなグッズを買ってしまい、あとで困ったほど。😅
こんな設定と筋を考えつき作品にできる人とは?きっと全く違う世界に生きていらっしゃるお方に違いない、で終わっていました。
その作者である有川ひろさんが、宝塚宣教師を得て、集中映像視聴をなさったようで、5月21日に、ご友人(?)から貸し出された円盤リストをツイートされました。第一弾とあります。3時間の作品群を一度に見られないのでね。。。
・桜華に舞え(星) ・スカーレット・ピンパーネル(星) ・阿弖流爲(星) ・ロックオペラ・モーツァルト(星) ・眩耀の谷(星) ・壬生義士伝(雪) ・ONCE UPON A TIME INAMERICA(雪)
これを目にしたときに、月が無い!のが気になったものの、さらーっと見ていました。でもね、その2日後に、ご母堂を連れていくなら、というツイートが目に留まり、遅ればせながら、図書館戦争、作者、宝塚、巧みな感想、というバラバラなピースがつながりました!
「有川ひろと覚しき人」というカウント名が、男性がちょっとかっこつけたみたいなネーミングに感じられて、浩だと「ひろし」と読まれてしまうので、「ひろ」とひらがな表記に変えられたというのに、「ひろ」表記でも男性を感じてしまっていました。「有川ひろ本人」でなく、「覚しき人」というのがちょっとインテリ男性っぽくもあり。ヤスとか、マサとか短縮して呼ばれる男性を漠然と重ねていた。。。
そして、このブログエントリーを書くにあたり、遭遇したのが、お友達のお子さんについての文です。
…陽ちゃんは、最近、「おかあさんのともだちのひろちゃん」が「有川浩」だと知り、大混乱らしい。「有川浩って、あの映画とかドラマになってる有川浩?」「浩って男のひとじゃないの?」「ひろちゃんってどんなひと?」どうしても有川浩とひろちゃんがつながらないようだ。でも、私の正体を「おかあさんのともだち!」とべらべら喋(しゃべ)ったりはしない。
(【有川ひろのエンタメあれこれ】2019年の抱負「ご縁を大事に」ペンネーム変えます)
これ、そのまま、わたしです。
どうしても図書館戦争の原作者が女性の有川ひろという方で宝塚に造詣が深くなりつつあるということがつながらないようだ!(RPGっぽい)
単純に嬉しくて思考停止したのかも。遠いところに位置していた、図書館戦争と宝塚歌劇団が一本の線でつながって。
ご母堂に見せるなら、という結論は、スカーレット・ピンパーネル。素人がが宝塚に期待するキラキラ感、分かりやすく楽しい展開、そして文句なしのハッピーエンドの、三拍子揃っている作品であるから、だそうです。
確かに「素人が宝塚に期待するキラキラ感」を満足させたいですよね。「壬生義士伝」みたいな世界観でも逆に新鮮ですけど。
エリザ、ロミジュリ、スカピンどれも宝塚演出のおかげで一応ハッピーエンドです。スカピンが断トツ幸せ度が高い!日頃スカピンの「♪物語のように Storybook」という曲がいいなーと思っているのですが、エトワールの歌になっています。
原詩がなぜストーリーブックというタイトルかというと、おとぎ話に出てくるような理想の愛はどこにあるのか?という自問の詩だからです。
♪いつか~、甘い恋の夢に、酔える日が再び、来ると信じて~い~る~わ~~♪(訳詩は理想の愛のかを探しているふうにはなっていないが)
この歌が大階段の上で高らかに歌われる。そのあとでキャストが降りてくる…
あー、スカピン好き。🥰
スカピンについて加筆しました↓↓↓



コメント