2022年4月6日。なんの日?それは、2014年に100周年を祝った宝塚歌劇団が、3日間の記念イベントを祭典「時を奏でるスミレの花たち」ソワレ公演でしめくくった日。スカイステージで同じ日、ちゃんと8年前のその日に思いを馳せられる感じで放送されました。
OGさんが集まるイベントで記憶に新しいのは、2021年末に開催された宝塚歌劇花組・月組100周年「Greatest Moment」です。こちらは組ができて100年経ったというお祝い。
歌劇団全体と花・月2組という規模の違いがあるので、比べるのも野暮というもの。ただ、なぜGMが良かったかというと構成が上級生になるほど出番が遅くなる型式でなかった点です。100周年祭典も、日によって変化する出演者を娘役でまとめてみたり、この顔ぶれと言えばベルばら!みたいにトークテーマでくくったり、並々ならぬ努力で構成されておりました(何回か見ているのですが、初めてじっくり見ました)が、そこはやはり主眼が祭典。GMのほうはコンサート型式でよりエンターテインメント性がありましたね~。
「時を奏でるスミレの花たち」は、2日目の4月5日に式典とショー(「TAKARAZUKA花詩集100!!」)を挟んで4月4日の初日、4月6日の昼夜公演の計3回、行われました。
初日には、OG810人が集う同窓会もあったそうですよ。近郊から参加される方はいいとして、宿泊の手配やら誘導やら大変だったでしょうね。
大変と言えば、初日に1時間オーバーの進行になってしまったそうで、この教訓をもとに以降は、時計やタイマーを駆使して真矢みきさんが進行。
でもね、OGさんたちの自由なおしゃべりは止まらない。
出演者が出てトークしてはける、だけでも混乱。トーク後、舞台に残って次のナンバーを合唱なんて部分があった昼の部では、はけるように促された出演者の方々が口々に「『愛あればこそ』ちゃう?」「歌や歌!」「まだひっこまへんねんから~~」と主張してから歌うという事態に!(初代と翌年1975年の「ベルサイユのばら」の立役者たちである初風諄、榛名由梨、鳳蘭、汀夏子、安奈淳、高宮沙千、上原まりさんらのトーク後に勃発した事件でした~🤣)
OGがおばさんになっても
真矢氏の4月6日ソワレにおける司会進行は、顔ぶれのすごさに「世界3大パワースポット」認定されてもいいくらい、と始まりました。誇張じゃないね。
司会だけでなく、最終日は「急遽」歌うことになった、とのことで、1995年「ダンディズム!」からのナンバー「♪PARADISO」を歌い上げました。この出番のあとに純名里沙、風花舞、星奈優里、月影瞳さんら78期の元娘役さんたちが下手に集まり『にぎやかし』を添えます。
男役に戻りすぎた、今日は「配偶者」と義理の両親が見てるのに、と思われたのか、「一番気になってるのは、配偶者がおりましてね、私。見てることと。それからその配偶者よりもお父さま、お母さま、義理のね、驚いてないかな、今頃と思って。すみません。男だったってわけではないんですけど、、これも私の一部でございまして。今日びっくり現象で、ショック映像じゃなくてショック舞台になってると思います」とあせる真矢氏。
純名里沙嬢がフォローしようと「本当にかっこよかったですよねー」と他の元娘役さんたちに振ります。
このあたりからちょっとぐだぐだになり、時間がタイトなことも手伝って娘役のモットーは、と聞かれた純名嬢が「いかに男役さんを素敵に見せるかですかね」とこれもあせって発言したため、「いやでも本当、おかげで。あなたのおかげでトップになれた…」と真矢氏。ここで終われば良かったんですけど、「本当に可愛いお嫁さんが来てすごくうれしかった。だけど、すぐやめたじゃない?なんであんなに1年半で離婚をつきつけられたの?わたしの何がいけなかったの?」これには皆さんでひたすら笑うしかない状態にー。
この日は後半になってもOGのぶっちゃけパワーは増すばかりで、平みち、高汐巴、峰さを里、湖条れいか、ひびき美都、秋篠美帆、南風まい(舞)、神奈美帆さんらがわちゃわちゃを繰り広げます。
「どうですか、相手役さん、久しぶりにお会いして。お変わりないですね、みなさま」と真矢氏にさらっと何気なくふられて、思わず「いや………」と絶句する峰氏。
「本当ですかぁ????」(南風)
「ちょっとだけウソついたかもしれません」(真矢)
「はっきり言っていいですよ。倍ぐらいになりましたね、って」(峰)
「まいまいさんですよね??」(真矢)
「確かめたでしょ!!」(南風)
編集Jはここで、とある整体師の先生のことを思い出しました。
化粧と金属アクセサリー無しで受ける施術っぽいものをしていたため、化粧っけのないくったくのないおばさんが一番きれいなんだ、みたいな持論の持ち主でした。
これ、変わってる。「わたしがオバおばさんになっても」という歌の歌詞は、わたしがおばさん化して世間に疎まれても、という意味で「おばさんになる」と「世間に疎まれる存在になる」は同義ですよね?
ただこの先生が言うところの「おばさん」は、何を取り繕うでもなく内側から輝いている妙齢の女性、と言うほうが近いかもしれません。施術の邪魔になるという理由だけで化粧はダメとか金属を身に着けてはいけないと言っているのではないようだった。着飾ったパッケージ全体でなく人間本体の奥の奥を見る、というか。。。そういう考え方だったのかもしれません。あと、おばさんってぶっちゃけることができますよね。特殊能力です。
宝塚のOGさんは、このイベントの参加者でみても、上は90歳代だとありました。108年目に突入した宝塚歌劇団には脈々と続く先駆者OGさんの上に成り立っているのは頭でわかっていても、これだけぶっちゃけられる年齢に達した女性が次々と舞台に立たれると圧巻。
図ってか偶然か、最終のナンバー「♪セ・マニフィーク」歌唱の前のちょっとしたトークが全てをまとめ上げていました。鳳蘭氏いわく、「このときに元気で舞台で立っていられるのが、とっても光栄で幸せです。大好きだから。タカラヅカが!」
「また生まれてきたら、また入るの。あなたも入るでしょ?」(鳳)
「わたしも絶対入ります」(真矢)
「入りましょ」(鳳)
「そして相手役になります」(真矢)
「よろしく!」(鳳)
「うわーーー」(真矢)
また入るの、あなたも入るでしょ、、、(どこに?)
言ってみたい。


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