海ちゃんこと海乃美月嬢は、2011年入団の97期生。宙組の留依蒔世氏と同期です。宙組には、留依蒔世氏とタイプが似ている98期のもえここと瑠風輝氏がいらっしゃいまして、瑠風輝&暁千星のおふたりは同期で同室であったという仲良しジェンヌ。海ちゃんが1学年下のありちゃんこと暁千星氏を誘い、留依蒔世氏に瑠風輝くんを誘って来てね、とひと声かければ、月宙97・98期のダブルデートですねー。(何が言いたい?)
この4人のジェンヌさんのどなたも実力派で、96・97・98期と、トップスター3人を輩出した95期から綿々と続く入団10年前後のキラキラジェンヌさんたちのなかの4人。そのなかで、海ちゃんは、トップ娘役を射止め出世頭になりました。
うみののきせき(軌跡)
海ちゃんは早くから抜擢が続きましたが、2014年「PUCK(パック)/CRYSTAL TAKARAZUKA -イメージの結晶- 」での初エトワールが印象深いです。
この3年後の2017年末、「鳳凰伝」全国ツアーのおりに再演されたのが、「CRYSTAL TAKARAZUKA」だったため、この演目のエトワール=海ちゃんな印象。ちなみに、このときのタマル役で既に、主演の珠城りょう氏に命を捧げる健気な役の完成形を提示済み。(繊細で健気な役が多い海乃嬢なの💛)
同年、4・5月上演の美弥るりか主演「瑠璃色の刻(とき)」@ドラマシティ/TBS赤坂ACTシアターには、旅芸人のバレエダンサーみたいなヒロインとして出演。やはり健気なアデマール役でした。
この作品は、月城かなと氏が月組に組替えになって参加した最初の演目です。そのひょうきんおっとりな性格を小出しにしながら、周りをうかがっていたようで。月組ってこんな振りをこなしちゃうんだー、みたいな心の声を響かせながら(勝手にびびっているだけで、外から見てるぶんには、ご自分も普通に踊っている)お稽古に参加していたらしい。
2018年には、おふたりの初共演作「THE LAST PARTY 〜S. Fitzgerald’s last day〜」@日本青年館/ドラマシティが上演され大好評のうちに終了しました。繊細さ、大胆さ、儚さの三重奏みたいなお芝居をやらせたら右に出るものはいない!みたいなコンビになった、れこうみ。ただ、この段階では、お二人とも少し自信なさげな感じもありました。
2019年、美弥るりか氏最後の主演作品である「Anna Karenina(アンナ・カレーニナ)」@バウホールに再登場したのは、瑠璃色の刻で見られた、みやれこうみのトリデンテ。海ちゃん主演作が続くので、たまには別のヒロインが見たい、みたいな感情を呼び起こさなかったとは言えばウソになりますが、真摯な取り組みが結果に出てくるのでね、納得させられてしまいます。
アンナ・カレーニナのカーテンコールで、いつものようにおだやかに、微笑んでいたれいこさん。だが、実際のところ、海ちゃんにときめいていたことを、スカイステージの番組で話されていましたね。共演が多いのでいろいろエピソードがあるのだと思いますが、ふとした仕草とかじゃなくて、がっつりお芝居をしている真っ最中に伝わっていたことを挙げていらしたのが、エモいと思います。
れいこさんは、同年、美弥るりかディナーショー「Flame of Love」に出演されました。このディナーショー自体が爆笑ものだったのですが、男役のみの出演だったため、思わぬ収穫というか、、出演者全員美弥さまの相手役を演じる場面があったことにより、春海ゆう氏が「いつもるりさんと組んでいる娘役さん、うみちゃんとかに本当うらやましいから、って言ってる」と嘆いたのです。それに対し、響れおな氏と徒党を組んで、「あなたうみちゃんと張り合ってたの???100万年早いわよ!!!!」とディスるれいこさん。その全否定がすごい勢いだったので、海乃美月という娘役のすごさ、みたいなものを表していました。
脱・真面目!れこうみコンビ
月城かなと氏は、2009年入団の95期生。雪組で、水夏希、音月桂、壮一帆、早霧せいなと4人のトップさんのもと研鑽を積まれました。
2013年末、壮氏の代表作のひとつ、「Shall we ダンス?」で新人公演初主演を経験。2015年には、「銀二貫」@バウホールにて初主演と、着実にスター街道を歩み、2016年「私立探偵ケイレブ・ハント/Greatest HITS!」が雪組生としての最後の大劇場公演だったことからエトワールを務められました。(声量たっぷり!はこの頃から変わらぬ特徴)
そして月組への組替え。月組トップ就任を見据えてのことでしたね。れいこさんって雪に残ったとしても端正な和もの路線を歩むことになんら違和感がないのに、南ヨーロッパな役とか月の持つ現代×古典な感じにも沿う。どんな役でもいけると言うのともちょっと違う、、不思議な魅力をお持ちです。
最近出版された「TAKARAZUKA REVUE 2021」での対談のなかに聖人君子ばりの月城節が多くみられて、驚愕しました。。。
「人と関わることでしか得られないものが絶対にある…」が一例。そういう感じのジェンヌさんが言うぶんには不思議はないのですが、れいこさんってちょっと人見知りだったりする?みたいな雰囲気があったので。。すごくEQ高くて意外。
「傷つかないよう逃げちゃうところがありました」という海ちゃんに対し、「諦めるな、って何度も声をかけてきて…」など、この対談には、意識高い系の美しいやり取りが展開されております。
たまさくの組んだばかりのときの対談でも思ったんですけど、トップコンビになるということは、組むべくして出会った相手なのでね、神が定めた運命の人その名はダルタニアンならぬ、月城かなと、モナムールですよ!
2021年3・4月の「ダル・レークの恋」@赤坂ACTシアター/ドラマシティでも共演されたおふたりですが、上演中はトップコンビ内定していたのでしょうか?
珠城りょうさまの退団が2021年の春の予定で、それが延びて8月15日になり、美園さくら嬢の退団もこの時点で既に内々に決まっていたので、早々にトップ娘役選考が開始されていたはず。発表が遅くて焦らされましたが。
海ちゃんのトップ就任を含む劇団の人事は、的を得ていると感じることが多いです。最近特に。過去に月組の闇だのなんだのという意見はあったようですが、わたしは、最後の最後に、なんか合ってるやん!みたいな単純な感想を持ちがちなので。(劇団には、ファンとは別の視点があるはず。芸風の相性を一番の条件としてマッチングしているのではないかなー?そうであったら嬉しい)
れいこさんと、どなたかキラッキラな100期以下の娘役さんが組んでも、不思議に思わなかったと思うのですが、れこうみほど、これが見てみたい、あれが見てみたい、みたいな創作意欲が湧く組み合わせになったかどうか?
THE LAST PARTY上演時は、二人そろって少し自信なさげだった、と書きましたが、れいこさんが、自分は繊細じゃないと否定したり、海ちゃんに対し「脱・真面目」を求めたり、やってみよう!精神のようなものを掲げていらして(それ自体なんの不思議もないけど、いままでの印象とは違う)、まさに今お二人揃って確固たる自負を持ち始めたところだとお見受けします。
「うみちゃんは今どんどん進化中という印象で…」と対談をスタートされたれいこさんですが、それはご自分にも当てはまります。 💚💚💚💚💚
コンビ内定したのはいつ?↓↓
始動!!↓↓




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