ひとりのジェンヌさんの宝塚人生を振り返るとき、勝手に瞬間瞬間が蘇りがち。様々な状況を同時期に体験した感情とともに。月組ファンから見た、れいまことヒストリー、をどーぞ。
ちなみに、最近なぜ月組と星組をペアリングして考えてしまうのか、ということに答えが見つかりました。この2組は、他2組(花・雪)より笑いをとることに長けているから、ということでした。そんな感じがしませんか?
礼真琴氏の歴史を振り返ると、個人的に印象に残っているのは、2011年「ノバ・ボサ・ノバ」でのビーナス。星組さんの印象が強い熱いショー「ノバ・ボサ・ノバ」その作品のなかで、踊りまくるあの姿、ものすごいインパクト…。
次に、2013年「ロミオとジュリエット」新人公演でのロミオ役。2021年に再び演じることになるわけですが、より若いときに挑戦するロミオやジュリエット役っていいものですね。
次は、2016年「こうもり」と並演された演出家野口幸作先生のデビューショー作品「THE ENTERTAINER!」のなかの授業場面。
トップスター北翔海莉氏が究極のエンターテイナーになるための授業というテイで、ダンスを教えてくれるのがレイ先生。ダンスが上手、とかでなく、この時点でもうすでに先生なのであった。
2018年公演「ANOTHER WORLD」の前後は、トップであった紅ゆずる氏の影響で星組自体が非常に面白いことになっていました。この時期の礼真琴氏は、悪役とか、悲し気な表情の一部に目の下のクマが目立つことがありました。
2019年、トップに就任されてからはそんなことはなくなりました。
2019年は、最後の「タカラヅカ・スペシャル」が開催された年。これ以降タカスペは開催されておらず、トップスターとして出場されたのは喜ばしいことでした。(明日海りお氏は4回トップスターとしてタカスペに出場している、に対し、トップ在任中に中止などが重なってしまったのが、月城かなと氏であった…。)
2022年・2023年の「ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜」は、ことなこ、こと礼真琴・舞空瞳コンビの最高傑作。
女性の名前が副題に入っているだけではあるが、「エリザベート」や「アナスタシア」級に娘役が主軸の物語。史実の混じった悲恋ものオリジナル作品、というのはそうそう出てこないのに、ファン受けはとても良いです。宝塚作品で思い切り笑わせてもらうのも良いけれど、やっぱりファンは泣きたいのよ。と言うか、衣装や舞台装置などの重厚さに見合うのが、悲劇だ、という側面があります。
そして迎えた2023年夏「1789 -バスティーユの恋人たち-」でのロナン・マズリエ役。
タカラヅカ・レビュー・シネマ版と称して高性能映画館上映用みたいなバージョンまであった大作。
この好演期間中に休演されたのに、復帰後その影響は見られず。月組ファンとしては、暁千星氏の代役出演がうれしいやら、びっくりするやらで心が忙しかったです。
2015年の初演時、1789という作品は大好評を博したわけですが、ちょっとだけ違和感があったようなんです。キラキラのトップスターが「農夫の息子だ」というセリフ、、、うーーん、というお声が龍真咲氏ファンのなかにありました。
ロナン・デムーラン・ロベスピエールの3人に、革命が産み落とした兄弟だ、と歌わせるなどの変更点は、そういう違和感をなくして、自然な流れにもっていこうとした演出の一部なのでは?
礼真琴氏の「農夫の息子だ」は全然違和感がない、と言うと言い過ぎなんですが、持ち前の?もしくは星組で培った軽妙さ、みたいなものが良く作用してより違和感がなかったです。
真琴ロナンは、星組ならではの軽快なロナンだった。あと、2024年「RRR」や、2025年「阿修羅城の瞳」など、特殊な髪型や服装が多かったなか、ロナンとしての出で立ちは端正で、貴重だと思います。
もう1点感じたのが、この作品で歌が完璧になったことです。「ディミトリ」での歌唱はあくまで本人比で、ほんの少しだけ弱かったな、と後から思いました。
95期であること
礼真琴氏は、逸材なのですが、同期として一緒に舞台に立った人々もすごいのよね。同期が多彩すぎて滑稽なほど。
星組で一緒だった瀬央ゆりあ氏のこと、家族を超えて「もはや、自分」と形容されるほどの同期2番手的なポジションにおられたのですが、現在は、雪組で95期トップスターの朝美絢氏のもと2番手を努めていらっしゃる。なので、トップ、専科、2番手をぐるぐる回っている感じの95期。
月城かなと氏の月組トップスター時代、2021年〜2024年5月までは、95期からのトップスター礼真琴・柚香光・月城かなと氏が3人同時在団していた時代でした。
2024年10月に朝美絢氏が雪組トップ、2025年に桜木みなと氏が宙組トップに就任。5組体制の宝塚歌劇団にとって「5」は最大数だと言えます。また、これも多彩なトップ娘役陣の愛希れいか・妃海風・実咲凜音も輩出したし、専科(輝月ゆうま・ひろ香祐)や副組長(愛すみれ・桜路薫)ポストでも活躍中。
ということで、礼真琴氏は、栄光の95期のなかでも、星組の歴史を星組らしく彩ったスターさんであった。しみじみ…。

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