8月23日に宝塚大劇場公演「ポーの一族」の千秋楽、「東京へポー!」と言って締めくくった主演の朝美絢氏ですが、9月12日、東京での初日を「えい、えい、ポー!!」で締められたようです。
千秋楽の、花組ポーズ、月組大ジャンプはおなじみなのですが、雪組は、初日にもこのだじゃれ風締めをするのが定番化してきたようです。
朝美氏によると、「千秋楽に向けて自分たちを鼓舞する」ための、えいえいポーだそうです。
あーさ先輩は鮮やかに、「えい、えい、おー、ならぬ…」とまで言ってから「わかりますね?」と観客に呼びかけます。「えい、えい、ポーでまいりたいと思います。」
今回の作品、ぱぴぷぺぽ半濁音が入った作品だったのが運のつき。
2020年「ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)」公演時には同じくポ音入りの「アポン」が大活躍だった。
宝塚千秋楽が節分だったため、節分だからエアー豆まきを「鬼ワンスアポン、福はインアメリカ」に合わせてやろう、という提案をなさったのが、トップスター望海風斗氏。
この作品であーさ先輩は女性役だったため、グリーンのドレス姿で、望海氏のエアー豆まき説明を聞いていた。
望海氏は言った。(初日が元旦で)鏡開きとワンスアポンをかけることができたので、今度は豆まきだと。そして、鬼ワンスアポン、福はインアメリカ、と言って豆を上に投げ、福を自分のほうに招き入れるジェスチャーをするのだ、と。偶然つい最近、このご挨拶を録画で見ていたので、ポン!からのポー!と、雪組の歴史がつながったような気分になりました。
望海氏は2019年「壬生義士伝」の舞台となった南部盛岡藩の気合の掛け声である「どっせいー!」を連呼していたときもありました。その時々の気分と演目に合わせているわけですね。対して、花組・月組は固定なので、トップさんは考え出さなくて良くて楽かも。
花組ポーズの由来
花組の千秋楽は、「はなぐみー、さいこー!」と花男がきざるポーズで締めます。由来は、2004年月組の「タカラヅカ絢爛II -灼熱のカリビアン・ナイト- 」に瀬奈じゅん氏が花組から特別出演したおりに、あの左耳に右手のひらをかけるポーズでプログラムに載っていたこと、だそうです。
2期上の高翔みず希氏が「宝塚歌劇華麗なる世界 -花組・月組発足から100年- 」というスカイステージの番組で語ったところによると、雪組の亜美じゅんさんがやっていたポーズを真似したスチール写真だったらしい。
それが花組を象徴するポーズになったきっかけが、2005年花組公演「ASIAN WINDS!-アジアの風-」で、瀬奈じゅん氏がこのショーを月組トップとして観劇したときだそうです。瀬奈氏いわく、「出てくる人出てくる人みんなが、わたしに向かってキメポーズをやりまくった。そっからなんですよね。」
花組出身のトップさんが客席にいて、花男が大いに盛り上がったに違いない。
おもしろかったのは、同番組内で、明日海りお氏もインタビューに答えられていて、瀬奈氏のポーズがいかにもひとり歩きしたかのような説明をしていたこと。「花組ポーズをここまで普及させたのは、あさこさんのカリスマ性と、それをかっこよくマネしたいという花男たちによるものだと思います。」とまとめられていましたが、実際には、もう少し背景が。
瀬奈氏が、月組に組替えになったあとに花組公演を観劇したことと、それに反応する花男が、「まだ花組にいたときに、今トップを務めている月組に特別出演したときのポーズだよ」みたいな感覚で反応していた気がしますね。
では、月組千秋楽大ジャンプ、「つきぐみ、ばん、ざーい」+ジャンプの発端は?
月組がジャンプをするようになったのは、87期の榎登也(えのきとうや)氏が退団するときに「何したい?」と聞かれて、ジャンプしたいくらい幸せです、と答えたのがきっかけだそうです。
瀬奈じゅん氏が花・月100年番組で語ったのは、「わたしが退団したときに、一緒に退団した遼河はるひちゃんが、ジャンプしましょう、ってなってジャンプしたんですね。」といういきさつ。その後、千秋楽の喜びを観客と分かち合うのに客席でもできるし、ぴったりだ、ということで定着したのでしょう。
この月組ジャンプには、後日談があります。
珠城りょう氏がトップだった2017年に、演出家の小池修一郎氏が、ただちょっと飛び上がるのでなく、ちゃんと腿を上げバネを使って飛ぶのが本来、みたいな物言いがついたらしい。
そのため、ちょっとした準備運動をやることになったり、とは言え、真面目に準備運動をするわけじゃないので、いかにもストレッチしてます風の素振りが小芝居臭いと自分たちで笑っちゃったり…月組ならでは、の行事になっていきました。
雪組さんの「どっせい!」には、初見とかの観客の方々はついていけるかしら、と心配させられたものでした。そこだけ切り取られたら、なんで「どっせい」?ってなるし。が、えいえいポーも相当なものだな…。さすがあーさ先輩(あーさがいやに面白い、というのが持論なので)だ。

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